きまぐれ映画レビュー

ネトフリやアマプラで観た映画の感想を書きます

【映画レビュー】『オートマタ』の感想【ネタバレ有】

地球環境の悪化や人口減少など、シビアな未来を描いたSF映画です。

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あらすじ

地球環境が悪化し、人口の99%以上が死に絶えた近未来。
人類存続のために作り出された人型ロボット「オートマタ」の製造会社に勤める主人公は、
安全プロトコルを無視した個体の調査を行う。

評価

★★★★☆

感想

AIを搭載した人型ロボットの映画はいくつか観てきましたが、
この映画は特に設定がしっかり練られた作品だなと感じました。
砂漠化が進んだ地球、それらしい近未来感、格差社会、ロボットと共存した生活など
作品背景が結構しっかり作りこまれているので物語にすんなり入っていけました。

  • 気になった点
    中盤の主人公が砂漠を歩くシーンがまあまあ長くてつらかったです。
    20~30分ほど砂漠のシーンが続くので(もちろん他のシーンも入ってきますが)ここで眠くなってしまいました。

まとめ

以上が映画『オートマタ』の感想です。 よく作りこまれた作品で、最後まで楽しめました。 オートマタ達はどこに向かったのか、人類はどうなったのかなど考察できるのもいいですね。

【映画レビュー】『リディバイダー』の感想【ネタバレ有】

3人称視点と1人称視点の両方を用いた新しいSF映画です。
設定は面白いですが展開とオチが残念な映画でした。

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あらすじ

人口の増加によりエネルギーが枯渇し始めた近未来。エネルギー問題を解決するため、 ある電力会社は有機物の存在しない地球を複製し、そこからエネルギーを得るというプロジェクトを実現した。 プロジェクトは成功したかのように見えたが、2つの世界を結ぶタワーの暴走により、各地で異常気象が発生し始める。 主人公は会社の依頼で、世界の均衡を保つために複製された地球「エコーワールド」へ訪れるが、 会社の説明とは異なり、エコーワールドには現実と同じ人間が生活していた。 現実世界とエコーワールドどちらを犠牲にするか、主人公は選択を迫られる。

評価

★★★☆☆

感想

エネルギー問題を解決するために地球をもう一つ作ってしまうという発想はとても面白いですが、 ストーリーは正直微妙でした。
個人的に気になったところを以下にまとめます。

  1. 1人称視点である意味
    地球複製前後の現実世界のシーンとエコーワールドにいるシーンが交互に描かれているんですが、 エコーワールドにいる時は主人公の1人称視点になっているんですよね。
    1人称視点はFPSゲームの画面のようで確かに面白いんですが、1人称視点が生かされる場面があるわけじゃないので もったいないなあと思ってしまいました。

  2. ご都合主義の展開
    この作品では武装したドローンや戦闘員みたいな人と主人公が戦うシーンが何度か挟まるんですが
    ご都合主義展開でよくある「敵の弾は当たらないけどこっちの弾はよく当たる」現象が頻発します。
    他にもヘリが墜落して、敵は全滅したけど主人公側は無傷みたいな。
    展開的にここで主人公の足を止めるわけには行かないってことなんでしょうけど
    それならもう少し敵勢力を弱体化したり主人公側に強力な助っ人を入れたりしてバランスをとった方がいい気がします。

  3. 同じようなシーンが多い
    1にも書きましたがエコーワールドでは武装ドローンとよくエンカします。
    そのたびドローンに見つからないように隠れたり、見つかったら戦って倒したり…
    まあ主人公が暴走を止める鍵をタワーに運ぶだけのストーリーなので
    途中途中に戦闘シーンを挟まないと尺が足りなくなるんだと思うんですが
    それにしても戦闘シーンが単調で面白みがないんですよね。またドローンかよって。

  4. 会話が成り立ってない
    主人公が敵対勢力に捕まって質問されるシーンなんですが、会話が完全にドッジボールで笑ってしまいました。
    以下抜粋
    敵「何者だ?」
    主「ここから出してくれ」
    敵「アルタプレックス(電力会社)の人間か?」
    主「解放しろ」
    敵「雇い主は?」
    主「何だと?」
    演技は真剣な感じなので笑う場面ではないんでしょうけど緊迫感があまりないのでギャグシーンなのかなと思っちゃいました。

  5. オチが弱い
    サスペンス映画みたいに最後にどんでん返しがあるわけじゃないんですよね。
    現実世界だと思っていた方が実は複製された世界だったとか予想してたんですけど見事に外しました。

まとめ

以上が映画『リディバイダー』の感想です。 結構辛口な評価になってしまいましたが設定が面白いですし、映像も素晴らしいのでまあまあお勧めはできる映画です。
もし現実世界の方を犠牲にしていたらどうなっていたのかなど考えると楽しいですね。

【映画レビュー】『エリジウム』の感想【ネタバレ有】

第9地区』のニール・ブロムカンプが監督・脚本を務めたSF映画です。 展開にかなりツッコミどころがありますが十分楽しめる映画でした。

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あらすじ

地球環境が深刻になった近未来。
金持ち達は地球衛星上に建築されたコロニー「エリジウム」に移り住み、何不自由ない生活を送っていた。
一方荒れ果てた地上での生活を余儀なくされた貧困層はまともな治療も受けられないでいた。
地上の工場で働く主人公は不慮の事故で大けがを負い、余命5日を宣言された。
病気を治すため、主人公は「エリジウム」を目指す。

評価

★★★★☆

感想

硬派なSFを期待してみると展開の粗さが気になりますが、SFアクション映画なのであんまり気にしてはいけません。 むしろ「そうはならないだろww」とツッコミながら見ることをおすすめします。

個人的ツッコミポイント エリジウムのガバガバセキュリティ

治療ポットでの治療を求める貧困層の宇宙船3機が不法にエリジウムへ侵入するシーンがあるのですが エリジウムの住居スペースと宇宙の間には(なぜか)壁がないため、宇宙船が直接着陸できてしまいます。 (映画見た感じかなりの頻度で不正侵入してきてそうなんですがそんなセキュリティで大丈夫なんでしょうか……)

まとめ

以上が映画『エリジウム』の感想です。 ぶっ飛んだ展開が多いですがそのおかげで飽きることなく最後まで楽しめます。 また日本刀や手裏剣を使った敵が出てきたり施設内に梅の木が植えられていたりと 日本っぽい要素もちりばめられているので細かいところまで見てみると面白いと思います。